データ分析実務スキル検定について調べていると、
「結局、この試験って何を評価する試験なの?」
「難易度はどのくらい?取る意味はある?」
「どんな勉強をすれば合格できるの?」
といった疑問が次々に出てくると思います。
公式サイトを見ても概要は分かるものの、実務にどう役立つのか、どんな人に向いているのかまではイメージしづらい。
資格としての“位置づけ”が分からず、受けるべきか迷っている人も多いはずです。
この記事では、データ分析実務スキル検定に実際に合格した立場から、
- この試験が「何を目的にした資格なのか」
- 受けるメリット・デメリット
- 初心者/実務者それぞれの難易度感
- 合格するための現実的な勉強法
を、実務目線で整理します。
結論から言うと、この検定はツール操作やコーディング力を競う試験ではありません。
「ビジネス課題をどう整理し、データ分析としてどう進めるか」という考え方・プロセスを理解しているかを問う試験です。
試験結果は以下のとおりで、78/97を正解することができました。
ポイントとしては、模擬試験を有効活用し、試験の癖に慣れ、理解を深めていくことにあります(アウトプットで知識の定着を意識)。

だからこそ、これからデータ分析業務に関わる人や、実務経験は浅いが“ちゃんと分かっている”ことを示したい人にとって、勉強の指針としても、理解の整理としても意味のある資格になります。
以下では、試験の全体像から勉強法、注意点まで順に解説していきます。
① なぜデータ分析実務スキル検定を受けたのか
私は試験合格の約半年前から本格的にデータ分析系の仕事に携わり始めた実務初心者です。
一方で、当時の課題は明確でした。
- データ分析業務はし始めたが、体系的に理解できている自信がない
- 今の会社では年収が低く、早めにデータ系職種へ転職して年収を上げたい
- ただし、実務経験はまだ浅い
そこで転職エージェントに相談したところ、「実務経験が浅いうちは、資格で一定の理解度を補足的に示すのも有効」というアドバイスを受け、データ分析系の資格・検定を調査しました。
私自身、これまでのビジネス・事業開発経験から、
「高度な分析をするデータサイエンティスト」ではなく、「ビジネスとデータをつなぐ役割」を志向していました。
その中で選んだのが、
- 最低限の実装力を証明する
Python3エンジニア認定データ分析試験 - ビジネス×データ分析の考え方・プロセスを証明する
データ分析実務スキル検定
Python試験については、すでに合格体験記を書いています。
本記事では、Python試験とは思想がまったく異なる「データ分析実務スキル検定」について、実務者およびデータ分析初心者目線で正直に書きます。
この記事でわかること
- 試験の難易度感(初心者/実務者)
- 合格までの勉強法(再現性重視)
- 実務でどう役立ったか/期待しすぎ注意な点
- 向いている人・向いていない人
② データ分析実務スキル検定とは?
データ分析実務スキル検定は、
ツール操作やコーディング力そのものよりも「考え方・プロセス」を重視する試験です。
出題の軸は一貫しており、
- 課題設定
- データ理解
- 分析設計
- 結果解釈・示唆出し
といった、一般的なデータ分析業務の流れが問われます。
Python・SQL・R・Excelも出題されますが、目的は高度な実装ではありません。
- コードを読んで意味を理解できるか
- ビジネスでどう使われるかを説明できるか
が中心です。
ここが、Python試験との決定的な違いです。
Python試験が「実装力・文法理解」を見る試験だとすると、
本検定は「データ分析を仕事として進めるための思考力」を問う試験だと感じました。
③ 受験前の自分のスキル・バックグラウンド
参考までに、私の受験時点のバックグラウンドです。
- 統計検定2級(3年前に取得 → ほぼ忘れている)
- Python3エンジニア認定データ分析試験 合格
- Excel/スプレッドシートでの集計・自動化は得意
- MATLABでのプログラミング経験あり
- Pythonは独学で挫折経験あり、業務使用は約1ヶ月
- 理系修士卒(数学・プログラミングへの耐性はあり)
Python・SQL・R・Excelをすべて実務レベルで使いこなしていたわけではありません。
試験では各ツールに関する問題が出題されるため、
- 短時間でコードを読んで理解する力
- KPIツリーなどでのやや面倒な計算処理
- 試験中は紙・ペンなしのため暗算力
が意外と求められます。
また、「当てはまる選択肢をすべて選べ」という問題形式が多く、表面的な理解では確実に落とされます。
④ 試験の概要・難易度
出題範囲
- 分析プロジェクトの立ち上げ
・業務目的に応じて適切なKPIツリーを作成することができる
・データの取扱いに関する利用規約、法令やガイドラインを理解している - データ準備
・分析に必要な前処理を理解している
・SQLの基礎的なスキルを獲得している
・基本的なデータ可視化手法を理解している
・基礎集計を通じてデータの全体像や質を確認することができる - 施策提案、モデリング、評価等
・業務目的に応じて適切なコーディング(R/Python)ができているかをおおよそ確認できる
・基本的な統計手法を理解している
・主要な機械学習の概要と使い分けを理解している
・予測モデルの評価観点とモデル改善のための対応手法を理解している
・施策の評価と効果検証ができる
試験形式:CBT or 全国統一試験(IBT)(選択式)
問題数:60問(多肢選択式)
試験時間:90分
合格ライン:97点満点で64点以上
難易度感
- 初心者:難しい(事前知識と慣れが必要)
- 実務者:易〜中程度
一見すると簡単そうに見えますが、
考えさせる問題が多く、油断すると時間が足りません。
問題の癖・時間配分
試験時間90分、問題数:60問と1問あたり1分半使えますが、選択肢を丁寧に読む必要があり、時間はほぼギリギリでした。
特にExcel問題は、実際に集計・計算プロセスを頭の中で組み立てる必要があり、操作に慣れていないとかなり時間を取られます。
暗記か?思考力か?
結論、両方必要です。
- 用語・フローは暗記
- 正解の選択肢を見極めるのは理解力
「ツール知識だけあればOK」という試験ではありません。考え方までしっかり測られるという印象です。
⑤ 合格までの勉強法・学習プロセス
勉強期間
- 約1ヶ月(25日程度)
- 平日:通勤時間中心(1〜2時間/日)
- 休日:模試・理解補強(約3時間/日)
使用教材
- 公式テキストのみ
学習の流れ
- テキストを一通り読む(通勤時間中やスキマ時間を活用)⋯2週間半
- 巻末模試を解く⋯1日
- 理解不足の箇所を中心に再読(理解できるまで)⋯5〜6日
- 再度模試を解く(95%以上取れれば合格圏)⋯半日
- 最終復習⋯試験までの時間
実務との結びつけ方
私は現在、「顧客のデータをどうビジネスにつなげるかのニーズ調査」を考えるフェーズの仕事をしています。
そのため、テキストの一般的な分析フローと、自分の実務がそもそも違うことに途中で気づきました。
しかし、それが逆に良かったです。
- なぜこの試験ではこの順序なのか
- 今の仕事はどこが違うのか
を整理でき、暗中模索せずに勉強と実務を進められました。
⑥ 合格して実務で役立ったこと
一番大きかったのは、分析プロセスを言語化できるようになったことです。
- KPIツリーの考え方
- 上司・非エンジニアへの説明が圧倒的に楽になった
- 「なんとなく分析」から脱却できた
- データを使うべきかどうかの判断ができるようになった
これはPythonスキルとはまったく別の価値です。
⑦ 期待しすぎ注意な点
- これだけで転職・年収アップは厳しい
- ハンズオンの技術力は別途必要
- 実務経験がないと定着しない
この資格は、武器というより「補助輪」です。
⑧ どんな人におすすめか/おすすめしない人
おすすめな人
- データ分析を体系的に理解したい人
- 非エンジニアだが分析に関わる人
- 若手〜中堅の実務者
おすすめしない人
- 高度な分析・機械学習を期待している人
- 資格だけで評価されたい人
⑨ Python試験との違いは?
- 思考力 vs 実装力
- プロセス理解 vs コーディング理解
次回、2資格の比較・使い分け記事を書く予定です。
⑩ まとめ|この資格をどう使うべきか
データ分析実務スキル検定は、
- データ分析を仕事として進める力を整理する資格
- 実務とセットで使ってこそ価値が出る資格
です。
資格取得をゴールにせず、
実務で迷わないための軸作りとして使うのが、最も正しい活用法だと感じました。


コメント