「やることが多すぎて、タスク管理がそもそもできない」
「タスクリストはあるのに、全部中途半端に終わる」
実はそれ、“管理できていない”のではなく、“一つに集中できていない”だけかもしれません。
この記事を読むと、
- やることに追われるのではなく、“やることを自分で選べる”状態が手に入ります。
- シングルタスク（1つに集中）＋優先順位の見直し＋簡単に終わるものは即処理
という流れを作ることで、自然に回るタスク習慣が身につきます。 - さらに、完璧主義から脱却し、「まず6〜7割で提出→その間に別タスクへ」という効率的な作業リズムも取り入れられるようになります。
この記事で紹介する具体的な方法は次の通りです：
- 1日5分で「ふり返り＋明日のタスク1つだけ決める」
- 処理時間をざっくり見積もって、今すぐ終わるタスクは先に片付ける
- “完璧になるまでやる”のではなく、「一度出して動かす」→修正を後回しにする仕組み
- 迷ったときは「このタスクは本当に今やるべき？」と問い直し、優先度を再構成する
これらの方法は、私自身が
「タスクを片っ端から処理して疲弊する毎日」から抜け出すために実践してきた習慣です。
1日1タスクに集中し、簡単なものはすぐ終わらせ、完璧を手放すことで、
- 集中力の温存
- 思考のクリア化
- 達成感の積み重ね
が得られるようになりました。
なぜタスク管理は続かないのか？
「やることが多いから、タスクを整理しよう」と思ってToDoリストを作ったのに、
気づけばそのリストすら見るのをやめていた——。
そんな経験、あなたにもありませんか？
私もかつては「何とかしよう」と思っては、アプリを変えたり、リストを書き換えたりしていました。
でも、続かない。むしろ、タスク管理に疲れてしまっていることに気づいたんです。
タスクが多い＝集中できない状態をつくっている
タスク管理がうまくいかない最大の理由は、
「タスクが多すぎる」ことではなく、「一度に全部見ようとしている」ことです。
- 「このタスクも早くやらなきゃ」
- 「あれも進めないといけない」
- 「これを後回しにしたら怒られるかも…」
こうやって、同時にいくつもの“気がかり”を抱えたまま、1つの作業に向かおうとする。
結果、集中できず、どのタスクも進まず、終わらず、疲れてしまう——。
これが、いわゆる“マルチタスク状態”の落とし穴です。
脳の処理能力は「同時並行」に向いていない
実際、脳科学の研究でも「マルチタスクは脳のリソースを大量に消費する」と言われています。
注意の切り替えには時間もエネルギーもかかり、思っている以上に“脳が消耗”しているのです。
さらに、「タスクリストの全体を見ながら1つに取りかかる」という行為は、
意識的には1つずつやっているようで、無意識では複数のことを常に気にしている状態になります。
タスク管理は「整理」ではなく「集中の仕組み」
つまり、タスク管理とは、
タスクを“整然と並べる”ことではなく、「今これに集中する」ための環境を整えること。
これは整理整頓の話ではありません。
いかに選び、いかに集中するか——これが本質です。
解決のカギは「1つに集中すること」
タスク管理で最も大切なのは、
「全部やる」ではなく「今やるべき1つをやる」という考え方です。
これは時間術でもライフハックでもなく、集中力を取り戻すための戦略です。
一度に2つのことをやろうとすると、どちらも遅くなる
たとえば、メールの返信をしながら資料を作る。
あるいは、資料を作っている途中に別件のタスクを思い出して、そちらに手をつけてしまう。
こういった“タスクの行き来”をしていると、毎回脳がリセットされてしまうため、
「集中していたはずの時間」が、実は“集中していない時間”になってしまいます。
- 何かをやりながら、他のタスクが気になっている
- タスクの優先順位を考えながら、手は別の作業をしている
これでは、脳の中で常に処理がバッティングしてしまいます。
「1つのことに集中する」ための視点の切り替え
では、どうすれば「1つだけ」に集中できるのでしょうか？
コツは、タスクを“時間軸”で見ることです。
- 「今やるタスク」
- 「あとでやるタスク」
- 「今日はやらないタスク」
この3つに分けるだけでも、脳の処理対象が一気に減ります。
「これに集中すればいいんだ」と明確になるだけで、余計なエネルギー消費が減り、
作業スピードや質も上がるようになります。
「1タスク1フォーカス」こそが、時間術の本質
高い生産性を出している人の多くは、
「一つひとつを全力で終わらせ、次に移る」ことを徹底しています。
これは一見すると非効率に見えるかもしれませんが、
実は結果的に早く終わり、疲れない方法でもあります。
今日から試せる「1日5分のタスク習慣」
「タスクを絞ろう」と言っても、いきなり上手にできるわけではありません。
だからこそ、まずは毎日5分の「見直し習慣」を持つことをおすすめします。
これは、私が実際に試して「続けやすく、効果が高い」と実感した方法です。
手順①：タスクリストを“ざっくり”でいいので書き出す（3分）
まずは、頭の中にある「やること」「気になること」をすべて書き出します。
この時点では、完璧である必要はありません。重要なのは「可視化すること」です。
- 「資料のたたき台を作る」
- 「メールの返信」
- 「買い物リスト」
- 「読もうと思ってた記事」 など
ここで一気に吐き出してしまうと、思考が軽くなります。
この作業が“思考の棚卸し”です。
手順②：タスクに「時間」と「優先度」をざっくりつける（1分）
次に、書き出したタスクの横にざっくりでいいので、
- 処理にかかる予想時間（5分、15分、30分など）
- 重要度 or 緊急性の高さ
- そのタスクがボトルネックにならないか
をメモしていきます。
ここで気づくのは、
「意外と5分で終わるものがある」ということ。
また、タスク自身がボトルネックになり、仕事が進まないものも存在します。
たとえば、メールで確認する必要があるものはその一例です。
自分でボールを持っていると永遠に進まないので、先にボールを相手に渡して、返信が来るまで違うタスクを終わらせましょう。
手順③：「5分で終わるタスク」はその場でやる（1分）
この段階で、5分以内に終わりそうなものがあれば、すぐにやってしまいましょう。
これが、後述する「先延ばし癖を防ぐ」ための小さなコツにもなります。
心理学的にも、短時間で終わる作業は着手のハードルが低く、達成感が得られやすいことがわかっています。
手順④：「今日はやらないタスク」は思い切って別日に送る（残りの時間）
「今日やらない」と決めることも、実は集中力を高めるためにとても大切です。
タスクが多いのではなく、
“今日やるタスクが多すぎる”ことが問題だからです。
思い切ってタスクを翌日に送る、あるいは週単位に再設定することで、
1日の処理量が現実的になり、パフォーマンスが上がります。
習慣にするポイント
この5分を朝イチ、あるいは昼の始業時などにルーティンとして取り入れるだけで、
頭の中が整理され、「今やるべき1つ」に自然と集中できるようになります。
先延ばし・完璧主義に打ち勝つには？
どれだけタスクを整理しても、
「やるべきことがあるのに手が進まない」「なぜか後回しにしてしまう」
そんな“心のクセ”が足を引っ張ることがあります。
それが「先延ばし癖」や「完璧主義」です。
「先延ばし」は脳の仕組みで説明できる
人間の脳は、「不確実なもの」や「負荷が高そうなもの」を避ける傾向があります。
- 取りかかりにくいタスク
- ゴールが見えない作業
- 失敗したくない重要な案件
こうしたタスクほど、脳は「後回しにしよう」と判断してしまいます。
これは意志が弱いわけではなく、**“脳の自然な防衛反応”**でもあるのです。
対策①：「処理時間が短いもの」は先に終わらせる
前セクションでも触れましたが、
「5分以内で終わるタスクは即実行」することで、脳の先延ばし反応を回避できます。
達成感が得られ、自信や集中力のスイッチも入りやすくなります。
対策②：「見積もり時間」でタスクを組み替える
タスクが“なんとなく”多いと感じると、脳がストレスを感じて回避しやすくなります。
逆に、「15分で終わるものが3つ」「30分でやるものが1つ」と見積もれていると、
脳は“取りかかり可能”と判断しやすくなるのです。
これは時間管理術ではなく、
脳に“できそう”と思わせる小さな仕掛けだと思ってください。
対策③：完璧主義から抜け出す「6割完成で提出」ルール
特に多いのが、
「まだ完璧じゃない」「もっと良くできる気がする」と感じて、手を止めてしまうパターン。
ここでおすすめなのが、6〜7割できたら一度人に見せること。
- 上司や同僚に軽く確認をもらう
- 一旦提出してフィードバックを受ける
- 自分で後日もう一度読み直す前提で“仮完成”とする
この「途中で止める勇気」が、次のタスクへの移行をスムーズにしてくれます。
小さな達成で“行動の弾み”をつけよう
行動が止まる最大の理由は、「最初の一歩が重たいこと」。
だからこそ、“完了させる”より“着手する”を優先してOKです。
- 1行だけ書く
- 見出しだけ作る
- ファイルを開いてみる
小さな着手が、先延ばしを防ぐ最大の武器になります。
まとめと次のアクション
タスク管理が苦手、という人の多くは、
「やることが多すぎる」よりも、「一つひとつに集中できていない」ことが原因です。
今回ご紹介した「1日5分のタスク習慣」では、
- 思考を“見える化”して混乱を減らす
- 小さなタスクを先に片づけて、行動の弾みをつける
- 処理時間と優先度を見積もって、脳に“できそう”と判断させる
- 完璧主義から抜け出し、仮提出・途中確認を活用する
といった方法で、タスク管理のストレスを大きく減らすことができます。
明日から始められること
以下の3つを、ぜひ明日から実践してみてください。
- 朝イチに3分だけ「やることリスト」を書き出す
- 5分で終わるタスクは、即その場でやる
- 6割完成したら一度人に見せてみる
これらはどれも、“時間”よりも“思考と脳のクセ”を整えるアプローチです。
つまり、どんなに忙しい人でも実行可能な習慣です。
関連書籍・記事もあわせてチェック！
今回の記事は以下の書籍を参考にしています。
どれも仕事を早く終わらせ、自分の人生を充実させるのに必須の本です！
ぜひご覧ください。
また、エッセンシャル思考については以下の記事でも解説しています。併せて参考にしてください。
あなたのタスク管理が、もっとラクで楽しくなりますように。
次の記事もお楽しみに！
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