はじめての機械設計 ~ボルトの選定②~

技術
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どうも!僕です!
つか〇です!

ボルトの選定ってどうするの?第二弾!!
前回の「はじめての機械設計 ~ボルトの選定①~」に引き続き,ボルトの選定方法について紹介したいと思います.

基本的には,機械設計エンジニア2年目のつか〇なので,初心者,未経験者向けになってます.
超々基礎になるので,これを土台に応用してもらえれば幸いです!!

では,さっそくボルトの長から解説していきます!!

ボルトの長さ

「ボルトの長さなんか,部材に合わせりゃええんちゃうん?」

って思いますよね?
つか〇もそうでした!
奥が深いです.
ここをおさえておくだけで,設計スピードがかなり上がります.
おさえておくこととしては,

 ①ピッチ
 ②有効ねじ深さ

ですかね.

この二つをおさえておけば,基本的には困りません.
両者とも締結力,強度に関することで,細かく知ることも大事ですが,ざっくりと「こんくらい見ておけばいいか」てのがわかってると強いです.

ピッチ

ボルトにはピッチというものがあります.
ボルトには並目と細目があり,それぞれでピッチが異なりますが,基礎ということで,今回は並目について解説します.
ピッチとは下図のように,ねじ山の間隔を言います.

また,ねじ山の高さもピッチからわかります.
ここについては次節で解説いたします.

このピッチという値は,それぞれのボルトの太さによって決まっています.
つか〇がよく使うボルトサイズのピッチは右表のように決まっており,M6のピッチが1.0mmであることを基準にして,覚えていきます.

M6より小さければ,-0.1mm
M6より大きければ,+0.25mm

ずつ,していけばいいなくらいの感じで覚えておきましょう.

で,長さにおいて何が重要かというと,「有効ねじ深さ」です.

は?

てなりますよね.

安心してください.
つか〇もなりました(笑).

有効ねじ深さが何かっていうと,

「最低でもこんくらいの長さは部材と接してないと締結力的に保証できないよねー」

っていう,長さです.
これ以下だと,締結力が足りずに,緩みやすくなるらしいです.
逆にいうと,最低でも締結する部材の厚みは有効ねじ深さ以上ないといけません.

で,この長さの計算方法としては,

 ボルトサイズ × 1.5 ~ 2.0 mm

です.
例えば,M4ボルトの場合,

 4 × 1.5 ~ 2.0 = 6.0 ~ 8.0 mm

となります.
なので,M4ボルトだと,最低でも6.0mmはボルト長さ,部材の厚みともにないといけません.

で,つか〇的には,上限の8mmは,部材にタップを切るときに最大でも8mmでいいですよーてときに使用します.
これ以上長くしても,加工費が高くなる場合があるので,有効ねじ深さでの範囲で,タップの深さを決めています.

ただ,例外もあり,ステンレスや鉄,鋼などのいわゆる硬い部材の時は,

「最低でも3山!!」

って言われます.

「どっち使えばいいねん!」

てなると思います.
つか〇もなりました(笑).

つか〇的な基準では,頻繁に力がかかるような部分以外は,3山かかる程度でよいかなと思ってます.
なので,M4で3山だと,

 0.8(ピッチ)mm × 3(ねじ山数) = 2.4mm

となります.
これから,M4のボルトでステンレスや鉄だと,最低でも板厚が2.4mmは必要だなとなります.

このように,ボルトの長さを決め,あるいは,部材の厚さも決めていきます.

ボルトの太さ

次にボルトの太さについてです.
もう一度,先ほどの図をご覧ください.

ねじ部(ボルトのねじねじしたところ)の直径は,ねじ山の一周分の直径です.
ここの値が,「M4」とか「M6」とかの数字部分になります.
例えば,「M6」なら,ねじ部の直径が6mmです.

一方で,ボルトを入れるタップ側は,ねじ山が入る溝部分が6mmなので,タップ穴の山になっている部分,つまり,タップ穴の一番狭い直径は,

 6.0mm ー 1.0mm = 5.0mm

となります.
これは何に注意すべきかというと,本当は直径6mmの穴なのに,ピッチ分を忘れて,5mmの穴と勘違いして,穴と端部,穴と穴の距離が近すぎて,組立時に破損する可能性があることです.
CADに使い慣れてないときは,注意しながら距離を取る必要があります.
ここでミスをすると,misumiさんのMeviyというサービスで最小肉薄を切る可能性もありますので,ご注意ください.
(すぐ変えることはできますけど,やはり面倒です.)

小さいサイズのボルトだと影響はそんなに影響は出ないですけど,大きいボルトほどピッチは侮れなくなるので気を付けましょう!
後戻りをいかに無くすかが,時間を省く近道だと思ってるので.

また,自分で加工してタップ穴をあけるときの下穴についても注意が必要です.
つか〇も最初は,

「いきなりタップドリルであけりゃいいんやろ~」

て思っていましたが,下穴が必要です.
下穴とは,タップを切る前の下準備です.
タップドリルは穴を空けるのではなく,あくまで「タップを切る」と覚えておきましょう.

で,下穴の径ですが,これは先ほど計算したタップ穴の山部分と同じ値です.
なので,M6だと,Φ5mmの下穴を空けます.

まとめ

本記事では,ボルトの選定について,長さと太さについての観点から初心者が注意すべきことについて書きました.
正直言うと,まだまだ足りないかもしれませんが,基本的なことはおさえつつあとは,先輩に聞きながら進めるのが一番早いです.
そのための手助けになれば幸いです.

機械設計が楽しくなるその日まで,一緒に頑張りましょう!!

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