「異動先でうまくやれるか不安…」「前の部署の経験が活かせず、焦る…」 こんな悩みを抱えていませんか?
私も、研究職から新規事業開発、営業企画と異動を繰り返し、そのたびに「何もできない…」と落ち込みました。しかし、5つの仕事術を押さえたことで、異動直後でも結果を出し、高評価を得られ、年収も二桁万円ほどアップしました。
異動後に成果を出すために、私が実践したのは次の5つです。
◆ タスク管理(やるべきことを整理し、抜け漏れを防ぐ)
◆ コミュニケーションの取り方(結論ファーストを徹底し、会議時間を減らす)
◆ 論点の構造化(課題を明確にし、「何をすべきか」迷わず動けるように)
◆ 徹底的な準備(あらゆる角度から考え、スムーズに進める)
◆ 業界知識のインプット(業界の“当たり前”を押さえ、話についていけるように)
本記事では、これら5つの仕事術の具体的な実践方法を紹介します。 「異動直後の仕事の進め方がわからない…」と悩んでいる方に、きっと役立ちます!
1. タスク管理
タスク管理をする際は、以下の3つを意識しましょう。
- 自分のスケジュールを把握する
- タスクにかかる時間を見積もる
- 上司のスケジュールを押さえる
特に「上司のスケジュールを押さえる」ことで、 「せっかく時間をかけて考えたのに、全部反対された…」という事態を防げます。
慣れない最初のうちは、自分のタスクで手一杯だと思います。
しかし、実は、「考えている」つもりでも「悩んでいる」時間が多いです。
悩む:「答えが出ない」という前提のもとに、「考えるフリ」をすること
考える:「答えが出る」という前提のもとに、建設的に思考を組み立てること
(参考:「イシューからはじめよ」)
つまり、悩んでいる時間は、ただ時間が過ぎ去る時間なのです。
「悩んでいる」時間を減らすために、 「〇分間考える」と決め、それでも答えが出なければ上司に相談しましょう。
これにより、仕事のスピードが上がり、上司とのコミュニケーションの頻度も増えて、信頼を得やすくなります。
2. コミュニケーションの取り方
仕事での会話は、「結論ファースト」で話すことを意識 しましょう。
これにより、
- 自分の考えが整理される
- 会議・相談の時間が短縮される
- 相手に伝わりやすくなる
ただし、「結論ファースト」は一朝一夕では身につきません。
そこで、
- 打合せ前に話す順番を整理する
- シミュレーションを行う
を徹底しましょう。
次項以降の「論点の構造化」と「徹底的な準備」にもつながる話ですが、「結論ファースト」で話すには、
結論 → 根拠 → 具体例
の順に話すことで、分かりやすく伝えられるようになります。
しかし、最初のうちはこれを瞬時に頭の中で整理するのは難しいと思うので、後ほど説明する「論点の構造化」を行い、「徹底的な準備」をすることで「結論ファースト」の頭に徐々に切り替えていきます。
これを意識するだけで、「話がうまくなった!」と言われるようになり、会議の時間が減り、「できる人認定」 も得られるでしょう。
3. 論点の構造化
「論点」を MECE(モレなくダブりなく) 分解し、整理しましょう。
論点とは、「答えを出すべき問い」であり、語尾が疑問形になるイメージです。
(例:「異動後、仕事ができるようになるには?」)
今回のお題である「異動後、仕事ができるようになるには?」という論点に対して、構造化すると下図のようになります。
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「異動後、仕事ができるようになるには?」という論点に対して、MECEに整理すると、
- 業務理解
- 人間関係
- 成果
- マインド
の4つに分類できます。
さらに、解決策までを 大論点→中論点→小論点→具体的な解決策 に落とし込むことで、「どこに影響があるか」、「どの解決策が影響力が大きいか」が一目でわかるため、情報整理や意思決定がスムーズになります。
これは一度作成したら終わりではなく、都度書き換えて常にアップデートしながら使用することをお勧めします。
また、「結論ファースト」の会話にも活用できます。
例:Q.「異動後、仕事ができるようになるには?」
A. ①「業務理解・人間関係・成果・マインドの4つが重要です。」
②「そのためには◯◯が必要です。」
③「具体的には△△を行います。」
このように話すと、論理的かつスムーズに伝わります。
4. 徹底的な準備
新しい環境では、事前準備に時間をかけること を改めて徹底しましょう。
慣れた職場・仕事では、周りの人も含め経験値(知)があるため、汲み取ってもらえることが多かったり、その場の対応でなんとかなっていることが多かったりします。
そのため、新しい職場では、今までの経験・知識・スキルが通用しないことがあります。
例えば、私の場合、機械エンジニアとして働いていましたが、医療関連の新規事業開発を行うことになりました。
この際、機械設計やプログラミングの知識が使えなくなってしまいます。
そのため、会議や打ち合わせ、ちょっとした会話すらついていけませんでした。
そこで、私は以下の3点を意識しました。
- 事前に資料に目を通し、わからない点を調べる
- 会議や打ち合わせ前に「論点」を整理し、自分の主張・アイデアを持つ
- 自分が進行を担当する場合、話す順番や決定事項をシミュレーションする
こうすることで、
- 仕事の理解が早くなる
- 相手に熱意が伝わり、サポートを得られやすくなる
このように、何事も準備を行うことで、仕事に慣れるのが早くなるだけでなく、周りからの協力も得られるようになります。
5. 業界知識のインプット
異動先の業界が変わった場合、業界知識のインプット を最優先にしましょう。
例えば、
- 業界構造や規制を理解する
- バリューチェーン・サプライチェーンを押さえる
- PEST分析・3C分析・5 Forces分析を活用する
など、業界の知識をいち早くインプットすることが重要です。
業界の違いとしては、下図のようなことがあげられます。
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しかし、これだけではまだ足りません。
自身のターゲット業界については、PEST分析や3C分析、5Force分析等で概要を知りつつ、各企業がどんなポジションで事業を行っているか、法律等の規制はどんなものがあるか、どんなビジネスモデルで、どのようなオペレーションなのかなど細かく知っていく必要があります。
また、別のインプット方法として、業界に関する本を複数冊、ざっと読むことがおすすめです。
これは、コンサルタントが新しいプロジェクトについた際に行うインプット方法で、効率的に業界知識を調査します。
業界知識があると、
- 業界特有の“当たり前”を理解できる
- 手戻りの少ない仕事ができる
- 異動先のメンバーとの会話がスムーズになる
どうしてもわからないことは、 異動先の人や業界に詳しい知人にヒアリングするのも有効です。
早めに業界の特徴を押さえることで、スピーディーに成果を出せるようになります。
まとめ
今回は「異動後でも仕事ができるようになる仕事術」について解説しました。基本の仕事術も大切ですが、その次に「思考法」をハックするとさらなる成果が期待できます。
以下の記事では、「仕事ができるようになるための”思考法”」について解説しているので、こちらの記事もぜひ併せて読んでみてください。
ぜひ、今回の内容を実践し、異動後もスムーズに活躍してください!
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